私は「地域活性化」の研究者である。地域活性化や、それに類する言葉(「地域おこし」や「地方創生」など)が方々で継続的に叫ばれ、それを題目とした取り組みが各地で行われている。私もこれが現代の日本にとって重要な課題であると考えている。しかし、これについての明確な成果が確認できる事例は多くはないようだ。
私自身も今まで、論文などで地域活性化に関する議論を提起してきたが、地域活性化については定義、手法、事例が様々であり、評価軸が統一されていないこと、水平展開のできる手法が開発されにくいこと(これについては別な機会で触れる)などから、なかなか継続的な議論にはなりにくい分野であるといえる。
地域活性化に関する理論には、思い付きレベル、仮説レベルのものから、事例レベル、実証的な研究成果といえるようなものまで様々なものがある。私は今まで、情報発信の大部分を論文の形で行ってきたが、そればかりでは、議論の速度や幅、発信することができる理論の幅などの面で限界を感じてきた。これが、このブログを立ち上げようと考えた次第である。
これから、地域活性化に関する様々な議論をこのブログ上で提起していこうと思う。ただ、もともと信憑性の低いブログというメディアである以上、その理論の信憑性がどの程度のものであるかについては常に示していこうと考えている。
このブログはコメントを(承認付きではあるものの)投稿できるようにしておくので、読者の皆さんも、記事で紹介したトピックについての意見があれば寄せていただきたい。
この記事を書いている現在、折しもCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)が世界中で猛威を振るっており、地域とはどうあるべきかという考え方の曲がり角に立っているといえる。このブログが皆さんの地域における活性化の一助となれば幸いである。